ロボット・テクノロジーと人体の拡張性
こどものころは短距離走が苦手だった。いつも、下の上くらいのあまりパッとしないタイムで「どうしたら早く走れるだろう?」と、早く走れるクラスの人気者を見てうらやましく思ったりもした。
早く走るには、ちょっとしたテクニックが必要だ。股関節の使い方や太もものあげ方を工夫するだけで、スピードが変わってくる。早い人の真似をしたり、陸上部のクラスメイトにフォームを教わったりして、高校生の頃には中の中くらいのタイムになった。
そんなことを思い出したのは、久しぶりにBionic Bootsの動画がSNSに流れてきたからだ。
Bionic Bootsは物理的に人体を拡張して、早く走れるようになるガジェットだ。詳しくはPOPULAR SCIENCEの記事から。
ダチョウや馬みたいな関節を擬似的につくることで、アナログに人間の可能性を広げている。
一方で、デジタルな人体の拡張についても、最近、興味深い動画を見た。freethinkのSuperhumanシリーズのFacebook投稿から。
テクノロジーによる義手・義足のイノベーションがだいぶ進んでいることがわかる。3Dプリンターの普及、無線接続、チップの小型化などなど、関連テクノロジーがパラレルに進化していることもあるだろう。
この動画に関連して、Engadget日本語版の記事も合わせて読むと興味深い。人間の意識や行動が電気信号の連続であることは、前にもnoteに書いたけど、その先に待っている未来がすでにカタチになりはじめている。
続けて、こちらの記事も合わせて読むとおもしろい。ロボットアームを追加して、人間の腕を4本にするというテクノロジー。追加のアームは足で操作している。これもデジタルな人体拡張のひとつだ。
人体拡張について考えるとき、切り離せないのがロボット・テクノロジーだ。特に、最近のロボット・テクノロジーの発展ぶりに驚くことが多い。
先週、Boston Dynamicsが公開した以下ふたつの動画には、いたく感動した。
逆立ちするAtlas、ヒョイヒョイ歩くSpot。ついに、ここまで来た! と行った感じだ。
こちらのSpotの動画はUnityでレンダリングしているんじゃないか? と思うくらいCG感もあって、脳がバグりそうになる。
Spotは工事現場で人間と一緒に働くシーンは不思議な雰囲気で、でも、どこか自然な感じもあって良い。どちらもSF映画のワンシーンのようだけど、現実になった未来だ。
ロボット・テクノロジーと人体の拡張というコンテクストだと、以下の記事も興味深く読んだ。
生きている限り、病気や事故、あるいは老いで身体が思うように動かせなくなることは誰にでも起こりえる。その課題に、どう対するのか。テクノロジーの発展が世の中を良くし、より良い未来になる可能性を感じた。
前回は宇宙と人類と人類が生み出したテクノロジーの共通点について書いたので、今回はテクノロジーの発展が人類にもたらす未来について書いた。つぎは何を書こうか。