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ドキュンサーガ 桐生 1/6 フィギュアをつくってみた 【ファンアート】
Webマンガの「ドキュンサーガ」が大好きで、更新をいつも楽しみにしている。ミュータントと人類の戦いや未来の歴史を描いたSF作品だ。
最近はコミックス化もされて、ファンとしてもうれしい。
過去の回想編には、いろいろなミュータント(異形)たちが登場する。中でも、桐生という仲間キャラがカッコいい。(画像は9話④から引用)
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桐生は回想編だけに登場する三つ目のミュータント。とある理由で右手は失われていて、義手になっている。
異形の幹部たちの中でも最強クラスの能力で、街を丸ごと溶かすほどの強力な酸性雨を操る。
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そんな桐生のフィギュアが欲しくなったので自分でつくってみた。スケールは1/6。素材は樹脂粘土のスカルピーとエポキシパテ、芯材は針金とアルミホイル。ボディと服は既製品を流用。
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1/6フィギュアはサイズも大きく、リアルな雰囲気でつくりやすい。なので、今回は「もし、ドキュンサーガが実写化されたら……?」というコンセプトで造形してみた。
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右手の義手も独自解釈で、ちょっと角張ったメカっぽい感じにした。
全体的に最初にイメージしたとおりの形につくれたので、けっこう気に入っている。そのうち原作を再現した桐生のフィギュアもつくってみたい。
ぜひドキュンサーガを読んで、桐生のカッコよさを知ってほしい。8月には最新刊の4巻の発売も予定されている。
ここから先は、どうやって作ったか? 興味のある人向けに制作過程の記録。塗装プロセスは解剖学的なアプローチをするので、ちょっとグロいかもしれないので注意。
スケールは1/6。ということで、Amazonで前に買った1/6フィギュアでイメージ作りをしながら、ヘッドをつくっていく。2mm径のアルミワイヤーを用意。
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アルミワイヤーは以下のように2本切り出す。芯材と同時に、ヘッドの樹脂製ジョイントパーツへの接続にも使う。
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ワイヤーは、少ないリングで頭蓋骨をつくるイメージで組み合わせていく。以下のような芯をつくる。
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ワイヤーの芯を横から見たところ。頭蓋骨をイメージしているが伝わるだろうか。
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芯をジョイントパーツにつなげて、さらにボデイにつなげたもの。サイズ感のイメージを掴む。
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アルミホイルで芯を補強していく。頭蓋骨の中空部分を埋めたり、全体に巻き付けたりして立体感を掴む。
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ボディにつなげてイメージを掴む。
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アゴ周りなどワイヤー剥き出しの部分を、さらにアルミで巻いて補強する。
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芯にスカルピーを巻き付けてヘッド全体を塑像していく。ボディとのバランスを見ながら、スカルピーの量を調整していく。
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ヘッドの外形ができたら、ボディから取り外して作り込む。
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横から見たところ。複数の角度からチェックして、全体の形状を整えていく。
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試しに顔を彫刻。スカルピーは焼成(後述)しなければ何度でもやり直せるので、雑にどんどんつくっては修正していくスタイル。
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なんとなく、雰囲気が掴めてきた。顔のパーツの位置関係は悪くなさそうだけど、顎や口周りなどボリューム不足なのもわかってきた。良いところは残してそうでないところはどんどん修正していく。
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さらに進化。顎や口周りの凹凸を、より強調する方向で塑像・彫刻。
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このタイミングでTwitterで制作過程をアップしたら、いとまん先生にRTしてもらって、ちょうやる気がアップ!
久しぶりにスカルピー。桐生を1/6カスタムフィギュアでつくってみる。 #DQNサーガ #造形 #スカルピー #フィギュア pic.twitter.com/5hsRjVUQNb
— hirofumi sakamoto (@hirofus) June 18, 2022
うおお嬉しい&すごい…!
— いとまん@単行本4巻8/22発売 (@itoum) June 18, 2022
さらに進化。第三の目や目元から額にかけて、骨格の特徴を出す方向でデザイン。
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イメージ把握のために瞳を入れてみる。
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イメージどおりになってきた。口元や顎はボリュームを出すと同時に、削るところはザックリ削り落とすことにした。の立体イメージを掴むのに、第9話④と第9話⑤を繰り返し読みながら修正作業を繰り返す。
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気になるところを手直しして、いよいよスカルピーを焼成。オーブントースターではなく、温度管理ができる電気鍋で焼く。かんたんで使いやすく、Amazonで安売りだと2000円台で買えるのでオススメ。
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焼成後、シンナーで溶いたスカルピーを筆塗りして微調整。調整できたら改めて焼く。
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これ以上の焼成は不要となったら、デザインナイフやリューター、サンドペーパーで全体の調整をしていく。
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そうこうしている内にAmazonで発注した1/6ボディが到着。このボディにヘッドを接合していく。
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ヘッドのワイヤーを使って、ジョイントパーツとつなげつつ、首〜喉元をエポキシパテで造形。このあたり夢中で写真を残し忘れてしまった。
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エポキシパテは完全乾燥のため1日放置。少し厚めに盛って削って形を整えるスタイル。
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喉仏や後頭部、首の筋肉など、スカルピーとの境目を越えて自然なかたちに彫刻していく。
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エポキシパテの部分もイメージどおりになってきたので、1200番の瓶入りサーフェイサーで全体を塗っていく。
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かなりできてきた。
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スカルピーとエポキシパテのつなぎ部分もうまくできた。
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頭頂部から後頭部、首元にかけても実は何度か修正している。最終的には、いい感じの丸みになったと思う。
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斜めから。
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右手の義手をつくる。素体の手にエポキシパテを多めに盛って、後で削って形を整えることにした。
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メカっぽい外装をしつつも、手のひらや指の内側は内部機構を軟質素材で覆っている、そんな解釈でデザイン。ヘッド同様に瓶入りサーフェイサーで微妙な凹凸のチェックをしたり修正したり。
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造形フェーズは終わったのでサーフェイサーを吹く。
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サフはホワイトの1500番。
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ペイントを始める。塗料はシタデルの「モーファングブラウン」「バグマンズグロウ」「ラカラスフレッシュ」「スクリーマーピンク」「ドライアドバーグ」辺りをメインに、必要に応じて調色する。
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まずは筋肉をイメージして濃いめの色。ここからちょっとグロテスクな段階が発生する。
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筋肉の上に皮下組織をイメージして少し明るい色で塗装。同時に完成時の陰影になる部分は、明るい色を塗らないように気を付ける。
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皮下組織の上に、真皮をイメージしてさらに明るい色で塗装。
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真皮の上の表皮を塗る前に血管を描く。静脈は「インキュビダークネス」、動脈は「スクリーマーピンク」に「メフィストンレッド」を少量加えて調色。
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眼球部分も塗装して、瞼や目元の色を塗っておく。
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血管は、解剖学の画像や自分の顔を鏡に写して参考にする。独自器官の第三の目の周辺は人間には存在しない血管が必要になるだろうな、とか考えながら実際の血管の通り方を参考にして構想する。
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瞳を入れて全体像を見てみる。だいぶ完成に近づいた。
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表皮を塗装。明るいところはさらに明るく見えるようグラデーション塗装をする。
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強弱をつけながら、表皮の下に血管が透けて見えるように塗装。
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概ね良さそう。ちょっと両目が小さめかもしれないので、彫刻&再塗装で微調整。
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いろいろやって完成! 上のバージョンより、目が大きく鋭くした。他にも、点描画の要領で毛穴を表現したり、皺をグラデーションで描きこんだり。細かい部分もいろいろあるんだけど写真を撮り忘れてしまったので今回は割愛。
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左手をかざすシーン。この角度だと悪い笑顔っぽくも見える。
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全身。生身の左手は、頭部と同じように解剖学的アプローチで塗装。右手はミニチュアを塗る要領で、さっと塗ってエッジハイライトだけ入れた。
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斜めから。
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横から。
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後ろから。後頭部から首筋は塗装が雑だけど、前むきに飾るので省力でOK。
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桐生 1/6フィギュア制作プロセスは以上。
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つくりたいものが多すぎて時間が全然足りないぞ!
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